脱炭素社会に向けた「あり方修正案」25年義務化・中長期目標ZEH水準を堅持

2021.08.23 UP

3省合同の「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」は、第6回を8月10日に開催した。第5回での指摘を受けて、修正が加えられた「脱炭素に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方(案)」と、新たに作成されたロードマップが示された。



修正案においても、省エネ基準適合義務化の年限は2025年度と変わらず。2050年度の長期目標も「ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保されている」と、修正前の水準を堅持した。ただし、30年度の目標は、新築住宅を「ZEH基準の省エネ性能」に「適合させる」と、実質的にはZEH水準を義務化(省エネ基準の引き上げ)する表現に改められた。


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HEAT20等を指すと見られる「地方自治体において取り組まれているZEHの断熱性能をさらに上回る多段階の外皮基準」は、省庁によるウェブでの情報発信や、住宅性能表示制度の上位等級として、公的に位置づける方針を盛り込んだ。



太陽光発電の導入拡大については、既に示されている2050年目標の「設置がされていることが一般的となること」を目指すため、新たに30年の目標を追加。「新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されること」を目指すとした。



また、以前から管轄が不明瞭だと指摘されていた住宅・建築物への再生可能エネルギー導入拡大も、修正案では国土交通省が「責任をもって主体的に取り組む」と明記。特に、ZEHの普及拡大は、国交省が「最終的な責任を負って取り組む」としている。


なお、修正案の対策を実行することで、第6次エネルギー基本計画(素案)における住宅・建築物分野の省エネ量889万kL(原油換算)が確保できるとしている。MicrosoftTeams-image-1.png


 ▲スケジュールでは、2025年度の適合義務化を経て、遅くとも2030年度には、誘導基準(2023年度にZEH水準に引き上げ予定)に基準を引き上げるとしている。適合義務化に向け、来年度から補助制度やフラット35において適合を要件化



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出典:新建ハウジング