いつの間にか外壁が「変色していた」「ヒビのようなものが入っていた」ということはありませんか。
しかし、原因が分からないと、どのように対処したらよいのか悩む方もいるでしょう。
本記事では、外壁劣化の原因や症状と対処方法についてご紹介します。
現在の劣化状態が具体的にどのくらいの段階なのかをお客様に示して、外壁材の提案をする際の参考にしてください。
外壁劣化の主な原因3つ
外壁劣化には主に、以下のような原因があります。
- ①:紫外線や熱
- ②:雨風
- ③:経年劣化
それぞれ解説していきます。
①:紫外線や熱
1つ目は、紫外線や熱です。
外壁が太陽光にさらされると、太陽光に含まれる紫外線や熱によって塗料の樹脂がダメージを受け、外壁に変色や退色が見られるようになります。
とくに北面よりも太陽光が当たりやすい南面が、劣化しやすい傾向にあります。
②:雨風
2つ目は、雨風です。
外壁は太陽光だけでなく、雨や風によるダメージも受けます。
雨が外壁に打ち付けられていると金属面にサビが発生したり、塗膜の保護機能に影響を与えたりします。
とくに台風といった雨風が強くなる場合は、外壁の劣化が進行しやすくなるでしょう。
③:経年劣化
3つ目は、経年劣化です。
外壁塗料には耐用年数があるので、年数を経て耐久性が落ちると劣化現象が発生します。
また、建物にも耐用年数があるため、年数が経ってひび割れが発生したり、塗膜が剥がれたりすることがあります。
以上が外壁劣化の主な原因です。
続いて、外壁劣化の主な症状をご紹介します。
外壁劣化の主な症状5つ
- ①:変色や退色
- ②:チョーキング
- ③:カビや藻の繁殖
- ④:ひび割れ
- ⑤:塗膜の剥がれ
それぞれ解説していきます。
①:変色や退色
1つ目は、変色や退色です。
塗料には、塗膜を守る樹脂が含まれていますが、樹脂に劣化が生じると顔料に影響が出始め、外壁の変色や退色が見られるようになります。
変色や退色が発生する原因は、主に紫外線や熱、酸性雨といった自然現象なので、変色や退色を避けるのは難しいと言えるでしょう。
②:チョーキング
2つ目は、チョーキングです。
外壁を手で触ると、チョークの粉のようなものが手に付着する状態をチョーキングと呼びます。顔料が劣化して粉状になったもので、塗膜の保護機能が働かなくなっている状態です。
チョーキングが発生する原因は、主に紫外線や熱、経年劣化によるものですが、外壁の汚れと見分けにくい場合があります。
チョーキングか汚れかを確認するためには、以下2つの方法が有効です。
・離れた場所の壁も触れてみる
・外壁を水でぬらしてみる
外壁は部分的な範囲で汚れることがありますが、チョーキングは同じタイミングで塗装した外壁面に発生します。
そのため、手に粉がついた場合は、たとえば1m以上離れた部分も触れたり、複数の場所を触れたりして確認するとよいでしょう。
また、塗膜の保護機能が働いていない状態で外壁が水にぬれると、変色します。色の変化が目立つようであればチョーキングの可能性が高くなります。
③:カビや藻の繁殖
3つ目は、カビや藻の繁殖です。
外壁が黒ずんだり緑色が広がっている状態が、カビや藻の症状です。
とくに、日当たりの悪い北側の外壁や水はけの悪い箇所で見られることがあります。
カビや藻の繁殖の原因は、防水性の低下と経年劣化です。
塗膜が劣化して防水性が低下すると外壁に水分をため込む状態になるため、カビや藻が繁殖しやすくなります。
外壁のカビに関する詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。
④:ひび割れ
4つ目は、ひび割れです。
クラックとも呼ばれ、大小いくつかの種類があります。
0.3mm以下の小さいひび割れは塗膜が硬化して劣化する症状で、0.3mm以上の大きいひび割れは躯体といった下地素材がダメージを受けている可能性があります。
ひび割れの原因は、経年劣化のほか、地震や地盤沈下などの外的要因です。
また、シーリング(コーキング)のひび割れは外壁塗装ではなく、シーリング剤自体の経年劣化によるものです。
小さなひび割れは経過観察をする場合がありますが、大きなひび割れはダメージが広がったり雨漏りが発生したりするため、早急に対処が必要になります.
⑤:塗膜の剥がれ
5つ目は、塗膜の剥がれです。
塗膜が劣化して中に水分が入り込むと、塗膜の剥がれが発生します。
塗膜の剥がれの原因は、施工不良か紫外線や経年劣化です。
塗装後、1年以内で塗膜の剥がれが発生した場合は施工不良の可能性があり、塗料の耐用年数前後で発生した場合は、経年劣化によるものでしょう。
塗膜の剥がれは外壁の保護機能が失われた状態ですので、対処することが大切です。
以上が外壁劣化の主な症状です。
続いて、外壁劣化の症状に対処するにはどうしたらよいかの対処方法をご紹介します。
外壁劣化の対処方法5つ
外壁劣化の対処方法は、主に以下の5つが挙げられます。
- ①:部分補修
- ②:高圧洗浄や専用薬剤での洗浄
- ③:重ね貼り
- ④:張り替え
- ⑤:塗り壁
それぞれ解説していきます。
①:部分補修
部分補修とは劣化している部分だけを補修することで、初期段階の劣化に対応する方法です。
例えば、小さいひび割れのほか、部分的な欠けや塗装剥がれなどが発生している場合に、部分補修で対処します。
部分補修はコストを抑えて対処することができますが、補修の跡が残る場合があるため別の方法も含めて検討しましょう。
②:高圧洗浄や専用薬剤での洗浄
2つ目は、高圧洗浄や専用薬剤での洗浄です。
洗浄機で水を高圧にして出すことで外壁を洗浄したり、専用の薬剤を使って対処する方法です。例えば、外壁の汚れを落としたい場合や、カビや藻が見られる場合に行います。
高圧洗浄や専用薬剤での洗浄は、外壁の塗装を行う前に必要な作業でもありますので、塗装も含めて業者に相談するとよいでしょう。
③:重ね貼り
3つ目は、重ね貼り(カバー工法)です。
重ね貼りとは、既存の外壁の上に新しい外壁材を施工する方法です。
例えば、外壁材の中に雨水が進入している場合や、経年劣化で外壁材の機能が低下している際に行います。
重ね貼りは20年以上経って劣化した外壁や、外壁材自体を新しくしたいお客様にも、おすすめの方法です。
④:張り替え
4つ目は、張り替えです。
張り替えとは、既存の外壁を取り除いて、新しい外壁材を施工する方法です。
例えば、下地や断熱材なども劣化している場合に検討します。
張り替えは、部分補修や重ね貼りでは改善できないようなケースで提案するとよいでしょう。
⑤:塗り壁
5つ目は、塗り壁です。
塗り壁は、下地の上に漆喰や土などの塗材を施工する方法です。
職人の手作業で仕上げることから、外壁が唯一無二のデザインになり、おしゃれな外観を手に入れたいお客様にも最適と言えるでしょう。
また、不燃材料を使った塗り壁は、防火性に優れた特徴があります。
塗り壁は、「家の印象を一新したい」「火に強い外壁にしたい」という場合はもちろん、外壁の劣化によって外壁材を新しくする場合にも有効な手段です。
外壁のリフォームについては、こちらの記事でも扱っていますのでご参照ください。
耐久性に優れたレナガスで外壁の劣化を防ごう
以上、外壁劣化の原因や症状と対処方法をご紹介しました。
塗膜の剥がれやひび割れといった外壁劣化への対策は、住宅に長く住み続けるために重要なポイントです。
弊社が扱っている「レナガス」は、下地から仕上げまで一貫したシステムで柔軟性に優れた特徴があります。
外壁の劣化をおさえる耐久性を備えた塗り壁システムを、ぜひご検討ください。
レナガスの詳細はこちらのページをご参照ください。
<参考>
<参考>
https://protimes.jp/journal/gaihekitosou/gaiheki_rekka-72264
https://shine-paint.com/blog/b_genba/180221_gaiheki_rekka.html
https://www.nuri-kae.jp/column/part/exterior_outer-wall/articles/688/
https://www.art-technical.jp/category/1399545.html
https://suzukaku-paint.com/column/post13606/
https://www.re-color1976.com/%E3%80%90%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%E5%88%A5%E3%80%91%E3%81%93%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AA%E5%8A%A3%E5%8C%96%E3%81%AF%E5%A4%96%E5%A3%81%E5%A1%97%E8%A3%85%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%B3/
https://www.k-skn.com/sokenpaint/about/outer_wall/
https://kakerukoumuten.com/what-is-the-deterioration-of-the-external-wall-paintingis-it-dangerous-to-neglect-degradation/