漆喰のメンテナンスが必要なことは知っているけれど、実際に補修が必要な場合や補修方法がよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。
補修が必要な場合や正しい補修方法を把握していなければ、きれいな状態で漆喰を保つことは困難になります。
そこで今回は、漆喰の補修が必要な場合や補修方法について詳しくご紹介します。かかる費用やDIYについても合わせてご紹介します。
漆喰壁の補修が必要な場合と補修方法
漆喰壁は、ひびや傷、劣化などがあれば適宜補修していく必要があります。定期的にチェックするようにして、補修が必要な部分は容易に補修できる状態のうちに対処していくことが望ましいです。
以下では、漆喰壁の補修が必要な場合と補修方法についてご紹介します。
ひび割れ
漆喰は、ひび割れしやすい塗り壁材であり、地震の衝撃でひびが入ってしまうことがあります。ひび割れを放置しておくと、耐震性が下がってしまうのはもちろん、雨水が侵入しやすくなり雨漏りの原因になることもあります。
ひび割れの補修方法
ひび割れの補修は、練った漆喰を塗って埋める方法が一般的です。小さなひび割れであれば、漆喰ではなくパテで埋めて、その上から塗装をすることも可能です。
穴
漆喰がしっかり塗れていなかったり厚く塗りすぎてしまっていたりなど、塗り方自体に問題があった場合には、漆喰が乾いたあとの表面に小さな穴ができてしまうことがあります。
穴の補修方法
穴の補修は、練った塗装を塗って埋める方法が一般的です。ひび割れの補修と同様ですが、DIYの場合には、ホームセンターなどに売っている穴埋め剤を使用いて補修することも可能です。
浮き
温度や湿度の影響で下地の木材が収縮してしまうと、漆喰が下地から浮いてしまうことがあります。
漆喰が浮いた状態では、雨水が侵入しやすくなってしまいます。さらに漆喰が浮いた状態のまま放置していると、浮いている部分に雨水が溜まって腐食が進み、漆喰の劣化を早めてしまう危険性があります。
浮きの補修
浮いてしまった部分にカッターなどで穴を開け、澱粉糊を塗って壁に貼り付けます。カッターでカットした部分が目立ってしまうので、目立つ部分は練った漆喰で補修をします。
汚れ
漆喰は、水を弾かないのが特徴です。そのため、漆喰壁に色の濃い液体がかかってしまうと壁に水分が浸透してシミになってしまうことがあります。
コーヒーやジュースなどの色付きの飲み物は、壁の色によって小さなシミでも目立ってしまうため、注意が必要です。
汚れの補修方法
消しゴムやメラミンスポンジを使用して小さい汚れは落とすことができます。消しゴムやメラミンスポンジでも落とせない頑固な汚れの場合には、塗り直しをしなければいけません。
症状別 漆喰のDIYでの補修方法
漆喰は、軽度なひび割れや傷であればDIYで補修することができます。ひび割れの程度や箇所によっては業者に依頼しなくてもいい場合もあるので、まずはひび割れや傷の程度を確認するようにしましょう。
症状別で漆喰のDIYでの補修方法を紹介するので、参考にしてみてください。
小さなひびのDIYでの補修方法
小さなひびの補修に必要な道具は、霧吹きスプレーと筆です。以下の手順で行っていきます。
・霧吹きスプレーでひびの部分に水を吹きかける。
・水を吹きかけた状態の漆喰を筆で取る。
・ひびに沿って筆でゆっくりなぞる。
大きなひびのDIYでの補修方法
亀裂が入っている大きなひびの補修に必要な道具は、養生テープ・霧吹きスプレー・ヘラ・コテ・紙やすりです。以下の手順で行っていきます。
・汚せない部分やすでに塗装が完了している部分の保護をする。
・漆喰をヘラで塗る。
・漆喰を乾かす。
・漆喰を二度塗りする。
・紙やすりをかける。
大きな穴のDIYでの補修方法
大きな穴の補修に必要な道具は、養生テープ・霧吹きスプレー・ヘラ・コテ・紙やすりで、大きなひびの補修の場合と同様です。以下の手順で行っていきます。
・汚せない部分やすでに塗装が完了している部分の保護をする。
・漆喰をヘラで塗る。
・漆喰を乾かす。
・漆喰を二度塗りをする。
・紙やすりをかける。
といった手順で補修を行います。
補修するときには、床が汚れないようにしっかりと保護しておきましょう。
漆喰の補修は業者に依頼したほうがいい場合も
漆喰の補修は、DIYでは補修しきれない場合もあります。自分でやろうとすると大変なだけでなく、逆に傷を大きくしてしまったり、危険が伴ったりすることがあります。
できるかぎり費用を抑えたいからと、すべてをDIYで行おうとする場合もあるかもしれませんが、危険や補修のクオリティなどの面を考えたときには、業者に依頼する方がメリットが多いこともあります。
以下では、漆喰の補修をDIYよりも業者に依頼した方がいい場合をご紹介します。
ひび・崩れが多い
大きいひびや剥げ落ちている場所が多い場合は、漆喰壁または下地に問題がある可能性があります。そのため、DIYでは補修しきれなくなってしまいます。
カビも生えている
大きいひびや崩れに加えてカビも生えていると、漆喰を全面的に塗り替える必要があるかもしれません。素人にとっては完璧なカビ退治はなかなか難しい作業です。
漆喰の補修はDIYか業者か
DIYできれいに漆喰の補修を行うには限界があります。来客のあるようなリビングや廊下など、人に見られる場所の補修は、業者に依頼して職人にきれいに仕上げてもらうことをおすすめします。
漆喰壁の補修の費用相場
実際に漆喰壁の補修の費用はどのくらいかかるのか、予算内に収まるのかは、漆喰の補修を考えている人にとってはとても大切です。以下では、漆喰壁の補修の費用相場についてご紹介します。
壁の補修の費用相場
全面補修の費用相場:50~120万円
部分補修の費用相場:4,000~8,000円/m
重ね塗りの費用相場:3,500円/㎡~
塗り直しの費用相場:5,000円/㎡~
あくまでも目安なので、場合によっては別途費用ががかかることもあります。また、小さなひびなどの補修であっても、別途出張費などがかかります。
まとめ
漆喰の補修が必要な場合と補修方法、費用やDIYについてご紹介しました。
漆喰のメンテナンスを行いキレイな状態を保つためには、漆喰の補修が必要な場合と補修方法をしっかりと把握しておく必要があります。
漆喰の補修が必要な場合と補修方法を把握した上で、自分の予算に合った費用の見積もりやDIYできる部分なのかどうかを判断していくのがおすすめです。
適宜、正しく漆喰のメンテナンスを行い、きれいな状態を維持できるようにしてください。
漆喰壁には「JAPAN漆喰」がおすすめ
漆喰壁におすすめなJAPAN漆喰について詳しくご紹介します。
DIY漆喰はやはり本漆喰と比べると施工性・機能性が劣ります。
そのため漆喰の本来の機能性を求めるのであれば、プロに依頼し、本物の漆喰(JAPAN漆喰)を使うのがおすすめです。
JAPAN漆喰について
JAPAN漆喰は、100%天然国産漆喰で、採掘から製造までを一貫して日本で行われています。
日本国内有数の良質な石灰石を原料とし、伝統的な塩焼工法で、じっくりと時間をかけて窯で焼成します。塩焼製法で作られた石灰石は、より白くひび割れに強い、純度の高い漆喰になります。
JAPAN漆喰は100%天然素材で作られているため、揮発性有機化合物などの人体に有害な物質を一切含んでいないのが特徴です。さらに、現代建築に合った滑らかで柔らかい塗り心地を追及しています。
無機物が原材料であるため、火気に強く高い防火性能を有しています。また、漆喰の主原料である消石灰は、強アルカリ性でカビや菌の発生を防ぐ作用を持ちます。そのため、家の中を清潔に保つことが可能です。
漆喰の表面には、目に見えない大きさのスポンジ状の小さな穴が空いています。スポンジ状の小さな穴は、湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出するという特性を持ちます。
穴の特性によって、快適な温度を保つことが可能になります。また、水分のほかに臭いの吸収もするため、消臭効果を期待できます。
JAPAN漆喰の費用
JAPAN漆喰の安設計価格は、 ¥4,500〜¥5,000 / m²です。材工の場合の目安価格であり、材料のみの販売となります。
塗り方のパターンによって価格は変動するため、あくまでも目安として参考にしてみてください。