内装について考える際に、必ず検討しなければならないのが「内装材」です。
内装材とは床や天井などに使われる素材のことであり、豊富にあるバリエーションの中からデザイン性や機能性を考慮して最適なものを選ぶ必要があります。
そのため今回は内装材の概要や種類を解説し、特に壁材に焦点を当てて種類・特徴などを紹介します。
内装材について
内装材とは、床や天井、壁などに使う素材の総称です。
床・天井・壁それぞれにさまざまな素材が使用されていますが、使用する場所によって仕上げ材と下地材の2種類に分類できます。
仕上げ材とは
仕上げ材とは、内装の表面部分を覆う素材のことであり、具体的にはフローリングや畳、壁紙や塗り壁など普段私たちが目にする部分の素材を指します。
仕上げ材はデザイン性が高く、空間の見た目や雰囲気に直結するため、特に店舗型ビジネスでは重要視されます。また「内装」というと大抵この仕上げ材のことを指します。
バリエーションが豊富なため、予算や嗜好に合わせて比較的自由にカスタマイズ可能です。
下地材とは
下地材とは、仕上げ材を設置するための下地になる素材です。
耐久性や耐火・耐水性、防音性などといった、さまざまな機能性を高めるためのもので、設置場所や目的に合わせて最適なものを選択します。
壁材の種類
ここでは内装材の中でも壁材に焦点を当て、種類別に特徴や費用などについて解説します。
クロス(壁紙)
「クロス」というと、普通は一般的に最も多く使われているビニールクロスを指します。
クロスの種類は、無地で無駄のないデザインが特徴の安価な量産型と、バリエーションが豊富な「1000シリーズ」と呼ばれる高級型の2つです。
クロスは、比較的安価で工期が短く抑えられる、掃除がしやすいといった特徴がありますが、耐久性は低めで結露しやすい点などには注意しましょう。
傷がつきやすい子供部屋やガレージ、水回りなどにはあまり適していないかもしれません。
<費用相場>
・ビニールクロス:800~1,100円/㎡程度
布クロス
布クロスは、織物などの裏に紙を裏打ちしてできています。
自然素材で調湿性や通気性に優れており、丈夫で破れにくいです。
ただしビニールクロスと比較すると高価であり、汚れが落ちにくいなどのデメリットもあります。
高級感があり、リビング、ベッドルーム、玄関などに多く使用されています。
布クロスの織物には、以下の様な種類があります。
・平織の壁紙:経糸と緯糸を交互に織る布
・綾織の壁紙:経糸の上に緯糸を2~3本通過させて織る布
・朱子織の壁紙:緯糸が少なく経糸が浮いている、光沢と柔軟性がある布
・不織布の壁紙:熱処理や化学処理によって繊維をシート状にした布
<費用相場>
・レーヨン素材の壁紙:1,500円/㎡~程度
・不織布の壁紙:2,500円/㎡~程度
・シルク100%の壁紙:1万円/㎡~程度
塗り壁
塗り壁は、漆喰(しっくい)や珪藻土(けいそうど)などを塗って内装材にする素材です。
調湿性や防火性、防音性に優れ、他の壁紙には出せない独特の風合いが醸し出せます。
一方で、塗り壁は水分を吸水しやすいため、色付きの液体をかけてしまうとシミがつきやすいでしょう。
また、左官職人の技術によって仕上がりが左右されやすい点などにも注意が必要です。
塗り壁の素材には、以下のさまざまな種類があります。
・漆喰:石炭に植物の繊維を加えて水と接着剤で練り合わせた素材を用いる
・珪藻土:海や湖のプランクトンの死骸がたまって化石になった堆積物を用いる
・土:土を用いる
・砂:砂を用いる
・プラスター:石炭や石膏を用いる
<費用相場>
・漆喰壁:4,000~8,000円/㎡程度
・珪藻土壁:1,000~3,000円/㎡程度
パネル材(セラール)
パネル材(セラール)とは、アイカ工業株式会社が提供している不燃化粧板の商品名です。
メラミン樹脂含浸化粧層と特殊不燃コアを、高温・高圧でプレス形成した不燃化粧板を指します。
デザイン性が高く高級感や清潔感が出せるうえに、熱・汚れ・傷に強いため、キッチンパネルなどに使用されています。
ただし高価なため、壁の一部にだけ取り入れるといった方法もあります。
<費用相場>
1万円/㎡~程度
壁パネル
パネルとは、板状に成形した部材のことを指し、中でも内装に使われるのが壁パネルです。壁パネルには、ウッドパネルとシートパネルの2種類あります。
消臭効果や撥水加工などを持たせられ、機能面に加えデザイン性での選択肢も多いのがメリットです。
また、加工しやすいため工事に時間がかからず、既存の壁材の上から貼れるので廃棄物も出にくいと言えます。
ですが、キッチンでは耐水性や耐火性などを重視して専用の壁パネルを使う必要があり、またお風呂でははがれやすくなるため、水回りにはあまり向きません。
<費用相場>
2,500円~1万円/㎡程度
左官仕上げ
左官仕上げとは、職人がコテを使って仕上げた塗り壁のことです。
コテの大きさを使い分けて仕上げることで、空間に奥行きや落ち着きなど、さまざまな雰囲気を作り出せます。
調湿性や消臭効果などをはじめとする機能面でも優れており、塗り重ねることで保温性や断熱性を持たせることも可能です。
塗装後は乾燥させる工程が必要なため完成に時間がかかったり、費用も高くなりやすい点には注意が必要でしょう。
また、左官職人の力量によりデザインが大きく影響を受けるため、信頼できるプロに依頼するべきです。
<費用相場>
5,000円/㎡程度
まとめ
内装材とは床や天井、壁などに使う素材の総称であり、仕上げ材と下地材の2種類があります。
内装材の中でも壁材にはさまざまな種類があるため、それぞれのメリット・デメリットや費用の相場などを踏まえ最適な素材を選択しましょう。
壁材でお部屋の印象を変えてみませんか?
壁は部屋の割合の大部分を占めているので、内装材の中でも壁材選びは部屋の印象に大きく影響します。
高級感のある壁材でワンランク上のお部屋にするなら、
「壁紙でもない、塗り壁でもない」、クロスと塗り壁の良いところをあわせた新しいデザインのLiquid Wallpaper(液体壁紙)がおすすめです。
「シルクプラスター」という内装DIY用の商品はご存じでしょうか?
ヨーロッパ生まれならではの豊富なデザインパターンを持ち、1面に塗るだけで空間が華やかに仕上がります。
壁紙のように継ぎ目ができず、形状に合わせた自由なデザインが可能で、無臭で色あせにも強いため常に綺麗な壁を保てます。
シルクプラスターの種類の1つである「ヴェルサイユ」シリーズの特徴は、
・従来の壁紙・塗り壁ではなかなか表現できない「素材感」「⾼級感」を演出し、訪れた人々の⽬を引きます。
・照明が映えるキラキラ、ラメ仕様であり、塗り方や角度によって異なる表情を見せます。
・豊富なカラーバリエーションでデザインの幅も広がります。
といった点があげられます。
シルクプラスターを用いた施工は、より一層の高級感が演出できます。
プロの職人さんに施工してもらうことも可能ですが、内装DIY用の商品なので、DIYがはじめての場合でもバケツと専用プラスチックコテがあれば簡単にできます。
高級感のある壁材をお探しであればシルクプラスターを検討してみてください。