デザインが豊富で機能性が高いインターロッキング舗装は、道路や公園でもよく目にします。
公共の場はもちろん、一般家庭の庭や玄関アプローチ、駐車スペースでの利用も人気があります。これからインターロッキング舗装を自宅に導入したいとお考えの方に、気になる価格や、DIYが可能かどうか、また、施工が簡単な新素材の「BEAT BLOCK(ビートブロック)」について紹介します。
インターロッキングとは?
インターロッキングとは、”かみ合わせる”という意味で、コンクリートブロックをかみ合わせて、目地に砂を埋め込み敷き詰める施工スタイルです。雨水が目地に浸みこみやすく、水はけがよいため、「エコロジカルな舗装材料」として重宝されています。
元々は1950年代に西ドイツで生まれた技術で、1970年代に日本に導入されました。一般道や公共の施設にも幅広く利用されています。
また、雑草も生えづらく、手入れの手間がかかりません。
ブロックのデザインも豊富で、複数の色のブロックを使うことでいろいろな雰囲気を作ることができます。
メリット
重量がある車両がのっても凹みにくい
インターロッキングは複数のコンクリートブロックを使うことで、車両などの荷重を分散する効果があります。そのため、駐車場などのスペースにも活用できます。
柔軟性と耐久性に優れている
インターロッキングは他のアスファルトやコンクリートの施工と異なり、ブロックを敷き詰めて舗装するため、地面の揺れなどにも強く、柔軟性と耐久性に優れています。
メンテナンスが簡単
もし、ブロックが破損したりひび割れが起きても、その部分だけを取り替えればよいため、メンテナンスが非常に簡単です。
透水性と保水性に優れている
インターロッキングはブロックとブロックの隙間の目地から雨水が浸透するため水はけがよく、またブロックによっては保水性もあるタイプのものがあり、雨の日で地面が濡れて滑るのを防ぐ効果があります。
デザインが豊富
インターロッキングと聞くと、レンガ色の茶色やオレンジ色の印象が強いかもしれませんが、様々な色やデザインがあります。
また、長方形に限らず、正方形や六角形といった形状のものもあります。
デメリット
下地処理が難しい
インターロッキングを敷くのに最も難しい工程は下地処理です。下地が適当だと、ブロックが噛み合わず段差が生じたり、平らにならずに綺麗に仕上がりません。
小さな段差でも、高齢者や小さな子供はつっかかって転倒しかねませんので、ある程度広範囲にブロックを敷く際は業者に依頼するのをおすすめします。
水勾配を取らなければならない
インターロッキングがいくら透水性があるものだとしても、水勾配がないと水はけがよくなりません。水勾配をつけて平らにブロックを敷くのは職人技が必要です。
インターロッキングはDIYで可能?
インターロッキングは前段のデメリットでも紹介したように、下地処理と水勾配をつける作業が難しく、広範囲を施工する場合は業者に依頼する方が賢明です。
どうしてもDIYで行いたい場合は、以下のことに注意して行いましょう。
下地処理
インターロッキングは土台となる地盤がしっかりしていないと、平らにブロックが敷けません。下地の地盤は砂利を敷き詰め転圧をかけてしっかり固めましょう。
水勾配をつける
インターロッキングは透水性が高く、水はけが良いブロックですが、水勾配をつけないと水溜りができてしまいます。
傾斜をつけて水勾配をつけるようにしましょう。
端を固定する
インターロッキングのブロックを固定するには、枠を縁石などで囲って固定します。
インターロッキングの工事の価格帯はどれくらい?
インターロッキングの工事価格は1㎡あたり9,000円〜となっています。
ブロックの種類や、端を縁石やコンクリートで固定する際は別途費用が発生します。
庭、駐車スペース、玄関アプローチの施工価格例について紹介します。
<H3>庭
主庭: インターロッキング舗装(花壇周りの囲み施工あり)
スロープ: 土間コンクリート + コンクリートブロック
◾️工事の一般的な価格帯 10万円〜
<H3>駐車スペース
駐車スペース:土間コンクリート
駐車スペース縁:インターロッキング舗装
玄関前の階段:タイル貼り
◾️工事の一般的な価格帯 40万円〜
<H3>玄関アプローチ
玄関アプローチ:インターロッキング舗装
玄関アプローチ縁:人工芝
◾️工事の一般的な価格帯 40万円〜
インターロッキングの一般的な工事の流れ
業者にインターロッキングの工事を依頼する際の一般的な流れは、以下の通りです。
見積もりと合わせて施工内容もしっかり確認しましょう。
- 見積もり依頼
- 現地調査
- 工事の下準備
- 敷き詰め工事
- 目地工事
- 仕上がり確認
見積もり依頼
インターロッキングは業者でも難しい施工方法です。そのため、経験豊富な専門業者に問い合わせしましょう。見積もりは複数の業者からとることで、相場の金額がわかります。
現地調査
業者が決まったら現地調査を依頼し、実際に工事する場所を確認してもらいます。
現地調査後に正確な費用が算出されます。
工事の下準備
インターロッキングを敷く前に、下地処理を行います。下地処理のステップは以下の通りです。
1.路床を平らに整地します。
2.インターロッキング舗装の端にブロックのズレを防ぐためのコンクリートや縁石を設置します。
3.水勾配をつけて排水処理を施します。
4.「レベル出し」と呼ばれる工程で、ブロックの高さを所定の高さに仕上げるための作業を行います。
5.砕石を敷き、転圧をかけて路盤工事を施します。
6.表面が均等になるように砂を敷き、転圧をかけて下地処理を完成させます。
敷き詰め工事
下地処理の工程が終わったら、いよいよインターロッキングブロックを敷き詰めていきます。敷き詰め作業は事前に作成された設計書に基づいて行われます。
目地工事
目地とは、ブロックとブロックの継ぎ目の部分を指します。目地砂と呼ばれる専用の砂をインターロッキングブロックの上に撒き、ほうきやブラシで目地に入れていきます。
仕上がり確認
設計書通りに施工されているかを確認します。特に端の処理が大切です。端がしっかり固定されていないと、ブロックのずれが生じますので、端はカットブロックやコンクリートによる処置がなされているか確認しましょう。
インターロッキングなら「BEAT BLOCK(ビートブロック)」
これまで定番のインターロッキングについて解説してきましたが、さらにワンランク上の「BEAT BLOCK(ビートブロック)が注目されています。
BEAT BLOCK(ビートブロック)とは?
ビートブロックは、「地球に水を還す」というミッションのもと、MYKEブランドが、独自開発したオリジナル建材です。
インターロッキングの透水性とタイルによる高いデザイン性が人気を呼んでいます。
施工はシンプルで、自然災害にも強い舗装ユニットです。
BEAT BLOCK(ビートブロック)の特徴
BEAT BLOCK(ビートブロック)の主な特徴は以下が挙げられます。
・簡単施工
・優れた透水性
・多彩なデザイン
・施工場所
・メンテナンスの手間を削減
簡単施工
BEAT BLOCK(ビートブロック)は枠材にタイルを叩いて埋め込む新しい舗装ユニットです。従来のインターロッキングは施工にブロックを固定する砂目地が必要ですが、BEAT BLOCK(ビートブロック)には不要です。すでにタイルがはまるように設計された枠材にタイルを埋め込むだけなので、施工がとっても簡単です。
優れた透水性
砂目地がない代わりに、枠材から水が浸透する設計になっています。インターロッキングよりも高い透水性があり、また水勾配をつける必要もありません。
近年増加する集中豪雨や大型の台風といった自然災害にも強く、持続可能なタイル舗装として注目されています。
多彩なデザイン
デザインは、ストーンタイプのタイルが全7色、セラミックタイルが全12色あり、天然石材の重量感のある空間づくりから、セラミックの木目長や自然石調まで、バリエーションが豊富です。異なる色のタイルを組み合わせてアレンジも可能です。
施工場所
施工は一般のインターロッキングと同様、家庭の玄関やポーチなどはもちろん、施工面積が広い商業ビルやホテルの外構にも最適です。
メンテナンスの手間を削減
タイルは着脱可能なため、タイルの補修や他のタイルに変更したい場合、その部分だけ取り替えるのみでメンテナンスの手間がかかりません。
また、透水性が高いため、苔や雑草も生えづらく、基本的にお手入れも不要です。
BEAT BLOCK(ビートブロック)の舗装費用
BEAT BLOCK(ビートブロック)はシンプルな価格設定となっています。
1㎡あたり枠工が15,000円、本体工事(タイル材料含む)が15,000円〜で、合計3万円/㎡〜です。インターロッキングよりも割高に感じるかもしれませんが、端を縁石やコンクリートで固定する工事は不要で、見た目も高級感がある仕上がりとなります。
※タイルによって価格が異なりますので詳しくはこちらからご確認ください。
まとめ
以上、インターロッキング舗装の価格情報や、DIY情報、また新しい舗装の「BEAT BLOCK(ビートブロック)」について紹介しました。
費用も大事なことですが、インターロッキングは水はけの良さも大事なポイントです。そのためにはしっかりとした施工と、インターロッキングの素材選びが肝となります。
これからインターロッキングで舗装をお考えの方はぜひ本記事を参考にしてみてください。