外壁は紫外線や猛暑、雨風から住まう家族をを守ってくれるものです。しかし、天気によるダメージはもちろん、二次的に発生するコケやサビなどが劣化を引き起こします。劣化は住宅の寿命を短くしてしまうので、少しでも兆候が現れた場合、リフォームの検討が必須となります。本記事では外壁リフォームで知っておくべき基礎知識、リフォーム手法について、失敗を避けるための観点についてお伝えします。
外壁リフォームに含まれる2つの観点
外壁リフォームと聞くと思い浮かびやすいものに「外壁塗装」がありますが、外壁塗装は外壁リフォームの種類のひとつです。
外壁リフォームがどこまでを指すのか、2つの観点から説明します。
①:老朽化した外壁の改修
1つ目は、外壁の改修という観点です。いわば、劣化したマイナス部分をゼロにするイメージです。
汚れによって見栄えが悪くなったので塗り直そうという、先に記載した「外壁塗装」は一つの考え方ですが、他にも外壁の簡易的な補修、張り替え、屋根の葺き替えなど、いくつかの方法があります。
改修を検討している建物の劣化状況や材質、このタイミングで追加しておきたい機能も含め、適切な方法を検討することが大事です。
②:新しい外壁材への変更
2つ目は、新しい外壁材に変えてしまうという観点です。
外壁は家の外観そのものと言っても過言ではありません。外壁に改修が必要となった際、ついでに見た目そのものを変えてしまおうと考えるのは、特にこだわりの戸建住宅を建てられるような方であれば自然なことです。
その場合、マイナスをゼロにするのは前提として、見た目が住人にとって好みである必要があります。
例えば、「この工法で行うと、こういうテイストの見た目になりますよ」とお伝えしてあげることで、円滑な検討につなげることができるでしょう。
また、外壁がぼろぼろすぎて張り替えをしないと危ない…といった、ネガティブな要因でのデザイン変更もあります。
外壁リフォームで主に実施される2種類の工法
外壁リフォームで実施される工法はいくつかあります。
本記事では、とくに数が多い「サイディング」「塗り壁」の2種類について、メリット・デメリットはもちろん、どういう方におすすめかも含めて説明します。
①:サイディング
サイディングとは外壁に、主に窯業系・金属系・木質系・樹脂系の4種類から選んだパネルを貼りつける施工方法です。
サイディングのメリットは以下3つです。
- 1.工期の短さ
- 2.対候性に優れている
- 3.耐震性を補うことができる点
すでにできあがっているパネルを張り替えるという特性上、職人さんが手作業で行う塗り壁と比べてコストが安く、工期が短くなる傾向にあります。
一方、デメリットは以下4つです。
- 1.部分的な対策には使いづらい
- 2.メンテナンスの頻度が高い(材料の選び方次第で)
- 3.デザインが簡素になる
外壁の少しのひび割れを対策したい場合、外壁すべてをパネルで覆う必要はなくなるため、サイディングは使いづらいでしょう。
また、メンテナンス面では10年に1回のメンテナンスが必要になったり、防水対策は別で実施する必要があるなど、手間もかかります。
そして、デザイン面でも簡素なパネルを張ることになるため、個性を出したい方にとっては物足りなく感じる可能性があります。
まとめると、外壁にひび割れが多数あるなど全体の改修が必要であり、デザインにはそこまでこだわりがなく、コスト安めで手早くリフォームしたい場合はサイディングがおすすめです。
②:塗り壁
塗り壁とは、セメントに砂を加えて水で練り合わせたモルタルを下地として、塗装をしたり模様付けしたりする施工方法です。
塗り壁のメリットは以下4つです。
- 1.つなぎ目がなく、均等に仕上がる
- 2.デザインにこだわれる
- 3.防火性に優れている
- 4.湿度調整に優れている
デザイン面では、張り合わせを行うパネルでないのでつなぎ目がなく、全体が均等に仕上がることが挙げられます。
また、職人さんのコテづかいにより、世界に1つだけの外壁を作り出せることも大きなメリットです。
たとえば、塗り壁材の「レナガス」では、フラットな印象を出したい場合は「セミスムース」、表情を持たせたい場合は「マルチテックス」といった塗り方があるうえ、カラーバリエーションも60種類以上あり、こだわりたい方も納得のデザインに近づけることができます。
機能面では、不燃材料のため防火性があること、自然素材を使うことで素材が調湿を行ってくれることがサイディングにはないメリットとなります。
一方、デメリットは以下3つです。
- 1.コストの高さ
- 2.工期の長さ
- 3.ひび割れの起こりやすさ
サイディングの裏返しになりますが、職人さんが丁寧に施工するため、できあいのパネルを使うサイディングと比べて費用が高く、工期も長くなります。
さらに、どうしてもパネルよりはひび割れが起こりやすくなってしまうこともデメリットとなります。
まとめると、短期的にコストがかかっても、外壁へのこだわりが強く、温度調節や防火対策などの対策も含めた「安心感」を求めている方には、塗り壁がおすすめです。
外壁リフォームはいつ、どのようにやるべきか~3つのタイミング
次に、リフォームを行う場合、どのくらいの劣化状況でどのようなリフォーム対策を行えばよいか、3つのタイミング別に説明します。
①:壁に触ると手が白くなる、または軽度のひび割れがある
軽度のひび割れでも注意が必要です。補修を怠ると、ひび割れが増えて壁の耐久性が低下してしまいます。
ひび割れ(クラック)が数か所程度なら、簡易的な補修や塗り壁でもメンテナンスとしては十分でしょう。
②:壁が反っている、ひび割れが多数ある
この場合は、現在の外壁材の上に新しい材料を重ねる「重ね張り」が必要になるケースがあります。重ね張りの場合、耐久性に加えて断熱性や遮音性の向上も期待できるサイディングがおすすめです。
③:壁がかなり割れてしまっている、もう崩れる手前の状態
早急に壁自体を新しいものに変える必要性があります。放っておくと建物自体の崩壊につながる危険な状態であり、外壁からの雨漏りや腐食をすでに起こしている可能性もあります。
この場合、家を骨格だけにして、外壁材を完全に新しいものに張り替えるケースが考えられるでしょう。
外壁リフォームでよくある失敗3選と失敗回避術
外壁リフォームは高い買い物になるため、検討者目線ではまず「失敗しないか」が最重要ポイントとなるでしょう。
以下では外壁リフォームでよくある3つの失敗例と、失敗を回避するためのポイントについてお伝えします。
①:DIYでの失敗
コロナ禍で外出できない時期があったことでDIY需要が伸びたこともあり、YouTubeなどでDIYの方法を伝えてくれるチャンネルも増えてきました。
しかし、Youtubeなどでの発信は必ずしも正しいものではなく、一般の方であれば、建物の特徴や材質などを踏まえた判断になっていない可能性があります。
特に外装材(外壁・屋根等)に至っては、建築学に基づく構造や工法なども絡んでくるため、内装のように簡単にDIYチャレンジできることがかぎられてくることを、知っておいた方がいいでしょう。
②:リフォームのタイミングの誤り
外壁リフォームは費用もかさむので、つい時期を後回しにしがちです。
しかし、そうしているうちに余計に費用がかさむことになってしまう場合があります。
変色や小さいひびだけならまだしも、耐久性の低下や雨漏れ、最悪のケースだと建物倒壊にもつながってしまいます。
最初に検討していたときは塗り壁ができたのに、張り替えしか選べなくなってしまった…という事態がないように、タイミング次第で工法が変わってしまうことを知っておくことが大切です。
③:業者選びの失敗
相場や評価、外壁リフォームのポイントを知らずに施工会社を選んで依頼し、過剰な費用や不適切な施工を招く可能性もあります。
複数の業者から見積もりを取ること、上記に挙げたように材質やタイミングなどを踏まえて施工方法を提案してくれるような施工会社を選定すること、またはそのような施工会社だと思ってもらうことが大切です。
外壁塗り壁材「レナガス」を選択肢として検討しよう
サイディングにせよ、塗り壁にせよ、建物の状態に合ったものを選定することが重要ですが、種類がたくさんあると、どの素材を選べばよいか迷ってしまいますよね。
そこで、1つの選択肢として、外壁用塗り壁材の「レナガス」についてお伝えします。
左官仕上げの外壁塗り壁は、どうしても汚れやすいイメージがつきまといますが、レナガスは汚れを水で流す性能を備えています。特に「雨」で汚れを流すことも視野に入れた「セルフクリーニング」を大きな特徴として備えており、耐久性と美しさを両立しています。
ナノ親水作用を用いることにより、従来のコート材が不要になるのもうれしいポイントです。
施工後の保証も充実しており、ひび割れは3年、カビや藻は7年、変褐色は10年までサポートがあります。
開発メーカーが北海道を拠点にしており、寒暖差が大きい地での耐久実績も25年以上実証実験のうえ開発された塗り壁材で、地域によってはレナガス施工認定の左官屋さんのご紹介もできますので施工クオリティも安心です。
240パターンにも及ぶデザイン性、セルフクリーニング効果に価値を感じる方は、ぜひ下記URLより資料をダウンロードしてみてください。