今でこそ、みなさんになじみのある<しっくい>
いつから、どんなところで使われていたのか知ってますか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【世界のしっくいの歴史】
しっくいの原料となる石灰石は、日本はもちろんですが世界中で産出されています。
そんな、しっくいの歴史は なんと5,000年とも言われています。
古代エジプトのピラミッド、古代都市ポンペイなどでは、砂を混ぜた石灰モルタルのかたちで使われました。
ヨーロッパは特にしっくいとの関わりが深く、古代ギリシャ神殿やローマ時代の遺跡に数多くみられます。
ルネサンス期には、フレスコ画に代表される生乾きのしっくいの上に描く壁画制作技法が確立され、システィーナ礼拝堂やバチカン宮殿にその作品が残されています。
※写真はベルサイユ宮殿のフレスコ画
エーゲ海に浮かぶ島々に見られる白壁もしっくい。イタリア南部のキノコのようなかたちをした世界遺産アルベロベッロの建物の表面にも使用されています。
アジアではイスタンブールのブルーモスクやアヤソフィアでもしっくいをみることができ、万里の長城の煉瓦をつなぐ接着剤としても用いられました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【日本のしっくいの歴史】
日本では飛鳥時代末期(7世紀後半~8世紀初頭)には、しっくいの製造技術及び左官技法は確立していたと考えられています。一般的に寺社建築は、神を祀る場として清浄感が求められので、しっくいや白土壁が多く使われています。
塗壁仕上げの蔵は防火防湿、堅牢性に優れるといわれており、応仁の乱に続く世相不安の中、寺社仏閣や豪商の間で好んで使用されてきました。
室町末期から江戸初期にかけては、戦時の攻防に備えた城郭が建てられるようになります。
権威の象徴でありながら戦場となって相手の攻撃に耐え、また雨風にも耐えうる必要があることから、外郭は土壁による塗籠造のしっくい仕上げが多用されました。
明治時代、交明開化とともに、鹿鳴館に代表する西洋建築が主流となります。
西洋建築が主流になっても、しっくいは変わらず採用されてきました。戦後も首相官邸、京都迎賓館、東京駅などの主要な建築物に採用されています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いかがでしょうか?想像よりも長い歴史があって驚かれた方も多いのではないでしょうか。
実は、<しっくい>は古来よりその高い性能と美しさで全世界で使われてきた商材なのです。
株式会社ヤマチコーポレーション
北海道以南の皆様:東京支店 03₋5652‐3681
北海道 札幌本社: 011-261-9911