庭園の雰囲気を演出するために庭砂利を敷くにあたり、多くの種類の庭砂利の中で何を選べば良いかを迷っている人も多いのではないでしょうか?
庭砂利を敷き詰めることでメリットやデメリットもあります。庭砂利を敷き詰めるに当たってはメリットやデメリットを把握し、どの庭砂利を選ぶかを検討することが必要です。
この記事では庭砂利のメリット・デメリット、そして庭砂利の種類を紹介します。庭砂利選びに、是非、参考にしてください。
庭砂利のメリット・デメリット
庭砂利のメリット
まずは庭砂利のメリットを3つ紹介します。
- 砂利の色やバリエーションが豊富なため、簡単に庭の雰囲気を変えることができる
- 庭砂利によって雑草が生い茂ることを避けることができる
- 庭砂利を踏むとジャリジャリと音がするため防犯に役立つ
- 家の壁への泥ハネや水たまりを抑制してくれる
このように庭砂利を敷くことで簡単に庭の雰囲気を変えることができ、雑草が生い茂ることを避け、防犯や家の壁の汚れの抑制に効果があります。
庭に砂利を敷くデメリット
一方庭砂利のデメリットには以下の5つがあります。
- 落ち葉が庭砂利に落ちると掃除がしづらい
- 泥汚れがコケなどが原因で白や明るい色は年数が経つと汚れが目立つ
- パンプスなどの靴の場合、ヒールが庭砂利の隙間に落ちてしまうとケガをする可能性がある
- ベビーカー、自転車、台車などの車輪が転がりにくい
- 子どもが遊ぶと足を取られてしまい、ケガをする可能性がある
このように庭砂利を敷くことによるデメリットもあります。このため、庭砂利を敷く場合にはメリットとデメリットを考慮した上で、敷設を検討する必要があります。
庭砂利の種類10選とそれぞれの特徴や費用相場
ここでは庭砂利の種類を10個紹介するとともに、それぞれの特徴や費用相場を紹介します。
1. 白玉砂利
「白玉砂利」とは白の石灰石を使用して作られている庭砂利です。玉砂利というと白玉砂利を指すことが一般的です。
どんな景観に合う?
末の木や灯篭を用いた和風の庭、チェアやレンガ塀などの洋風の庭など、白玉砂利は和風・洋風に関わらず、どんな雰囲気の庭にもマッチし、高級感を出せるのが特徴です。このため、庭砂利選びで迷ったときにはおすすめです。
雑草対策としての効果
1㎡あたり3cmから4cmほどの白玉砂利を敷くことで雑草が生えにくくなります。なお、1㎡あたり3cmから4cmを敷き詰めるには50kgの白玉砂利が必要です。
費用相場
白玉砂利の費用は2,000円から3,000円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
砂利が白色のため、泥汚れや落ち葉などがあると目立ってしまいます。このため、砂利を敷く前には、あらかじめ掃除をする、汚れる原因となるものをそばに置かないなどの注意が必要です。
2. 赤玉砂利
「赤玉砂利」とはレンガを砕いたような赤褐色の色合いの砂利です。別名「レッドスプレッド」と呼ばれています。明るくやさしい赤味のある石のため、庭が明るく見えます。
どんな景観に合う?
赤玉砂利はレンガや植木鉢との相性がよく、玄関先を明るく見せてくれます。また、枕木との間に敷き詰めると南欧風の雰囲気となるなど、洋風の景観との相性も合います。赤玉砂利の魅力は晴れの日と雨の日で違う表情を楽しむことができるところです。晴れて乾燥したときはあずき色の赤玉砂利に、雨の日はしっとりと濡れたワイン色の赤玉砂利になり、趣のある風景を楽しめます。
雑草対策としての効果
赤玉砂利はひとつひとつが小さな砂利のため、しっかりと敷き詰める事で雑草が生えることを防ぐ効果があります。
費用相場
赤玉砂利の費用は20kgあたり4,000円前後が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
赤玉砂利でおしゃれな雰囲気を演出するためには、雑草はあらかじめ除去した方がよいでしょう。
3. 青玉砂利
「青玉砂利」とは落ち着きの色合いが特徴の角が丸く削られた青系の砂利です。「青砕石砂利」とも呼ばれることもあります。ひとつひとつの砂利の色が微妙に異なるため、神秘的な雰囲気を演出します。また、安価な青玉砂利は駐車場の砂利としても利用できます。
どんな景観に合う?
青玉砂利は赤玉砂利と同じように晴れの日と雨の日で違う表情を楽しむことができます。派手になりすぎず、また、晴れて乾燥したときは薄めの青緑色に、雨の日は水に濡れた濃い青色に変化します。このため、和風・洋風に関わらず、落ち着いた雰囲気を演出します。
雑草対策としての効果
青玉砂利をしっかりと敷き詰める事で雑草が生えることを防ぐ効果があります。
費用相場
青玉砂利の費用は20kgあたり2,500円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
駐車場に敷くときは小さな砂利を選ぶと駐車や発進時のときに砂利が飛ぶ可能性があります。このため、中程度の大きさの石を選ぶとよいでしょう。
4. 五色砂利
五色砂利とは、その名前の通り赤、黒、青、白など、粒の大きさが7cmから20cmの大きさの五つの色が混じった砂利です。非常に鮮やかで華美な雰囲気を演出します。たくさんの色を楽しむことができます。また、飛び石の間に敷き詰め、踏みしめることで独特の音を楽しむことができます。
どんな景観に合う?
五色砂利は五色の色が混ざっているため、庭園の変化を与えたいときに適した砂利です。おしゃれな和風、日本庭園を演出するには欠かせない存在となっています。
雑草対策としての効果
五色砂利は面が丸く、敷き詰めると隙間が発生し、雑草が生えやすくなります。このため、雑草対策を行うには他の砂利と組み合わせる必要があります。
費用相場
五色砂利の費用は20kgあたり2,000円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
面が丸いので隙間があり、雑草がその隙間に入り込みたいへんなことになります。このため、化粧砂利として多く使用されています。
5. 金華砂利
金華砂利とは茶色をメインとし、黒色やグレーが混在した、五色砂利の中ではもっともポピュラーな砂利です。主に茨城県鹿島市で算出され、鹿島砂利とも呼ばれています。
どんな景観に合う?
普段は落ち着いた色合いの砂利ですが、雨に濡れるとそれぞれの砂利の色が濃い色合いに変化します。このため、花壇や水周りに敷き詰めて使用すると変化を楽しむことができます。
雑草対策としての効果
金華砂利は面が丸く、敷き詰めると隙間が発生し、雑草が生えやすくなります。このため、雑草対策を行うには他の砂利と組み合わせる必要があります。
費用相場
金華砂利の費用は20kgあたり4,000円から5,000円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
面が丸いので隙間があり、雑草がその隙間に入り込みたいへんなことになります。このため、化粧砂利として多く使用されています。
6. 那智黒石
那智黒石とは、三重県熊野市神川町で産出される粘板岩の一種です。江戸時代には庭園用の玉石として用いられており、井原西鶴の『好色一代女』にも「盆山に、那智石を蒔きて」という文が記載されています。
どんな景観に合う?
那智黒石は晴れて乾いた状態ではグレーに、雨で濡れた状態ではツヤのある上品な黒色となります。このため、枯山水や日本庭園風の庭造りに適しています。また、池回りや水洗い場の周りに敷き詰め、濡れたときの景観を楽しむのもよいでしょう。
雑草対策としての効果
那智黒石は少量で用いるのが一般的です。このため、他の砂利を下にしっかりと敷き詰めることで雑草が生えることを防ぐ効果があります。
費用相場
那智黒石の費用は20kgあたり3,000円から5,000円が相場と、他の砂利に比べて高めとなっています。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
那智黒石は高価なため、なかなか大量に購入するとはいかないでしょう。このため、他の砂利を上手く使いながら、少量でも上質な庭園となるように配置するのがポイントです。
7. 伊勢砂利
伊勢砂利はその名前の通り伊勢の国(現在の三重県)の朝明川流域で算出される砂利です。黄色がかった白や薄茶色に黒のまだら模様が混ざっているのが特徴です。多孔質で水はけがよく、昔から敷砂利として使用されています。
どんな景観に合う?
錆色の御影石を削っているため、大きさによってさまざまな場所で使用できます。例えば、2cm未満であれば枯山水の波紋作り、ゴロタと呼ばれる大きな粒の石であれば洋風の庭に活用できます。
雑草対策としての効果
伊勢砂利をしっかりと敷き詰める事で雑草が生えることを防ぐ効果があります。
費用相場
伊勢砂利の費用は20kgあたり1,000円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
伊勢砂利は他の砂利に比べて価格が非常に安いため大量に購入して敷き詰めるのがおすすめです。
8. 緑化石
緑化石とは草餅のような薄い緑色の砂利です。南国のような雰囲気を演出できます。庭園にアクセントを加えるのにおすすめです。」
どんな景観に合う?
乾いた状態では白っぽい薄緑色ですが、水に濡れるとエメラルドグリーンに変化します。このため、和風・洋風に関わらず、薄緑色が美しく映える庭園を造ることができます。
雑草対策としての効果
緑化石をしっかりと敷き詰める事で雑草が生えることを防ぐ効果があります。
費用相場
緑化石の費用は20kgあたり3,000円以上が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
砂利を敷く前には、あらかじめ掃除をする、汚れる原因となるものをそばに置かないなどの注意が必要です。また、寒暖や乾湿の急激な変化によって割れる場合があります。
9. キャラメル砕石
キャラメル砕石とはその名前の通り、キャラメル色をした砕石です。敷き詰めるとレンガチップを敷き詰めた色合いとなります。とはいえ、レンガチップとは違い、石ならではのゴツゴツ感を楽しめます。
どんな景観に合う?
キャラメル砕石は用途が万能なため、和風・洋風問わず幅広い場所で活用できます。また、水に濡れたときの質感やしっかりとしたキャラメル色を楽しめます。アンティークな雰囲気を演出します。花壇に用いると草木の緑が鮮やかに映ります。
雑草対策としての効果
キャラメル砕石をしっかりと敷き詰める事で雑草が生えることを防ぐ効果があります。
費用相場
キャラメル砕石の費用は15kgあたり800円から2,000円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
長年の風化や汚れも目立たないため、まめに手入れができない人にもおすすめです。
10. 輝宝石
輝宝石とは宝石のように光り輝く砂利です。濡れても乾いても色合いが変わらないのが特徴です。高級感のある庭園を演出します。
どんな景観に合う?
輝宝石は玄関先や道沿いでよく使用されます。地面に敷き詰めると光沢で大きなインパクトを演出できます。
雑草対策としての効果
輝宝石は面が丸く、敷き詰めると隙間が発生し、雑草が生えやすくなります。このため、雑草対策を行うには他の砂利と組み合わせる必要があります。
費用相場
輝宝石の費用は15kgあたり600円から3,000円が相場です。ホームセンターや通販などで購入できます。
砂利敷きの際の注意点は?
砂利を敷く前には、あらかじめ掃除をする、汚れる原因となるものをそばに置かないなどの注意が必要です。
まとめ
この記事では庭砂利のメリットやデメリット、そして庭砂利の種類を紹介しました。
ただ庭砂利を敷き詰めるだけでは地盤が不安定となり、歩きにくくなります。そこで役立つのがグラベルフィックス(砂利舗装材)です。グラベルフィックスを敷き、その上に庭砂利を敷き詰めることで地盤が安定し、砂利道が歩きやすくなります。
庭砂利には見た目や色合いなど、さまざまな種類があります。自分のイメージにあった雰囲気の庭を演出するために、庭砂利をうまく活用していきましょう。